暑くなって最近は気温が30度以上にもなっておりますが、そ
れぞれにご苦労様です。
今回は団員一同で北陸地方へ旅した小話を一節。
当時、私たちは抗争中の真只中でそんな悠長な時間など
生まれる筈もないとお考えでしょうが案外
家族的な雰囲気が残るヤクザ団体でもあったので
殺伐とした毎日を送る日々の中、この先平和が来ることも無いだろうと
今居る一同が、いつまで朝、目が覚めたときに
オッハーと言い合えるだろうか?等等・・
ある日、衆議一決〔どっかへ行こお〜〕で北陸のとある温泉に決まった。
旅費一切、団員の小遣い、温泉地でのオメコ代迄、
すべて当時の2代目会長が持った。
行く団員はそれこそ指名手配中の者も含めて文字通り総員であった。
幸い病人が居らず旅出の時は大阪には誰一人として残っておらず、
もし当時病人が居たとしてもあの時の全員の心根を思うと
車椅子、担架にでも乗せて連れて行ってただろうと思う〔きっと!〕
浮かれた心情も裏を返せば全員今生の別れの儀式でもあったように思っている。
しかし旅はそのような感傷になどふかれるスキもないドンチャカな日々時間であった。
北陸へはほとんどの団員等は列車で行ったが
さぞや賑やかな事だと思う、この賑やかな一行中に清も含まれていて
清本人も一緒に居た2代目始め全団員も近い将来起こる京都クラブ事件
等、清本人は元より全団員も露ほど浮かぶ筈もなく
能天気に久々の地獄の洗濯とばかりに
明日思われぬ日々の中、旅に浸りきっていたと思う。
私は指名手配中の団幹部でもあるMとゆう男を連れて行くため、
我が愛車に乗りこみ警察の粋な計らいもあり
Mを無事同乗させ一路北陸へ高速をぶっ飛ばしていた。
当時の私は四六時中機動捜査隊の刑事が護衛(見張り?)をしていたので
どこに行くのも刑事達がついて来ていた。
途中大阪府警から関係管内への護衛の警察車両の引継ぎがあって
今思えば大変御苦労をおかけして心より感謝の念にたえません!
そして北陸圏内へと高速道を入ったあたり頃、
いつの間にか後続の護衛車が消えていて以後快調に目的
出口より高速を下って行くと料金所向こうの道路両側に当地のパトカー、
覆面車両等数台がお出迎えしていた。
高速料金を済ませて一般道へ出るやいなや〔ウーッ〕と
一声パトカーのサイレンで止められ私の身分照会、覆面車両からは私服が降りてきて
〔騒ぎ起こすなよっ〕、〔宿から出るなっ〕等など北陸弁でしゃべっとった。
後で知ったが当地に我々が来るとゆう事を北陸の県警が知ったのは
大阪府警からの連絡であった。
県警は当地に来るのを阻止を試みたようだが、
その時はすでに我々の宿泊旅館には予約どころか
滞在宿泊料金も前払いにて済ましており、
予約名義は建築会社名であり、会社も偽名ではなく実名であった。
旅館も実態が分かったものの代金は済んでいるし
日も迫り30数名もの用意を破棄出来ず、仕方なく受けたとの事。
地元の警察も大阪の我が団体の事はよく理解しており、
さぞやてんやわんやだったと思う。
また当温泉地にも当然ヤクザ組織が存在しており、
その組織はやはり関西の大組織の系列であるから
警察が慌てたのもよく理解出きたが我が団員達は良く言えば
〔天真爛漫〕悪く言えば〔無知蒙昧〕でまったくお構いなしであり、
宿に〔殺っそうー〕、〔さっさと帰れー〕等などと名無しの電話が次々と入る中、
めったに味わえない(とにかく金儲けの下手な者が多かったので)
行楽気分を満喫していた。
ストリップ小屋では無理難題を言い、酒場では酒が薄いなどの文句を付け
自分勝手に勘定の金額を決め払う、
温泉地等の酒場では西成などに比べて酒の配分が薄い、
西成なら1杯分だが温泉地なら3杯分くらいの酒の配分なので
団員達は勝手に計算して3杯飲んでも1杯分しか払わない、
何にしても親分から出る配当の小遣いはそう多くない・・
とにかく団員達の好奇心は旺盛である、
よくまああの2日間何事も無く無事に全員事件事故も無く帰阪出来た
ものだと今思い返してみればつくづくそう思う!
しかしながら珍事はあっちこっちで起こった、
その1は宿の大浴場大ガラス割り珍事。
団員のK(この男は日本橋事件当時、事務所当番者で
私が外より入れた電話への対応者である)とSの2人。
当夜、男湯より隔ての壁越しに聞こえる隣の女湯の声に刺激されたのだろう、
2人して外側より回り
(大浴場の外側へは前面ガラス張りで中より外の景色が見えるようになっていたので)
しかし大浴場壁面のガラス外、建物よりすぐそばは崖になっており
崖下は柴山潟になっており、昼間に2人は当然見知って
いた筈なのに酒と女湯からの声で我を忘れていたんだろう、
2人して建物外側の真っ暗な庭を進んで行った大浴場建物にそって
(2人はそっていると信じて)が先に進むKが突然消えた。
館内備え付けのあの懐中電灯を持って出たとの事だが
真の闇ではあの懐中電灯では頼りない、突然消えたKの輪郭と赤色交じりの
備え付けの懐中電灯〔オーイ兄弟、オーイ兄弟〕とSはその場より
進めずただ叫ぶばかりで、とっ、何か下の方で〔上げてくれ〜〕と叫ぶ声でやっとSも庭がそこで切れて、
その先は急降下で5〜6mもっとあったか?下の柴山潟に続いていた。
潟の特徴で水際は沼のようで落ちてもドボンといわない、
恐らくKは〔ズボッ〕と音はしなくても感じただろうと思うが・・・
Sは大慌てで宿の帳場へ帰り〔兄弟が落ちた!兄弟が落ちた!〕等と
怒鳴りわめきちらして帳場の者達を面食らわせとった。
そのうち我が団員一同の知る所になり
(Sは皆に知られるのが一番嫌だったので帳場へ駆け込んだが、元々気性の荒い男なので
きっと支離滅裂な事を大声で帳場の者にわめき散らしていたんだろうと思う)
そして宿の者と一緒に団員一丸となりKの〔ズボッ〕救出作戦が始まった。
潟より引き上げられたKは元より救出者一同泥だらけになり、
全員大浴場で裸同士の仲良しで、只この2人K、Sは
風呂にも入れず、兄貴分達に大目玉を食らっていた。
そして皆が引き上げた後の大浴場へ入った、
Kは気の優しい男だがかたやSは気が荒い。
そうするつもりもサラサラ無かったんだろうが叱られた事と自分の行動にムカツイたのか、
大浴場入り口のガラスの大扉に向けて備え付けの木製の洗い椅子をぶつけた。
ガラスの大扉はどこでも分厚く頑丈であるが
、このS大男で気性が荒くて力持ち!一撃で割れた。
で、このガラスの弁償が30万円弱、
2代目が払っとった、その分皆への分配金にも影響はあったはず・・・
今日はこの辺で終わります。
右下のおもちゃ屋は親戚がやっているので
興味のある人はどうぞ!